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※表示中の内容は、MIRAIプロジェクト第2期まで(平成13年度〜平成17年度)のものです。

■ 32ナノ世代LSI用の高性能新構造トランジスタを開発

   【超薄膜ひずみGe-On-Insulator MOSトランジスタ技術の開発】

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■ ポイント ■

  • 新しい素子構造および材料設計の考え方に基づき、ひずみGe (ゲルマニウム) チャネルを用いた高速のトランジスタを開発しました。
  • これまで課題であったpチャネル トランジスタの大幅な性能向上と、極微細化を同時に達成できる絶縁膜上薄膜ひずみ Ge チャネル構造のトランジスタを、Si LSI の標準的作製工程を用いて実現しました。
  • このトランジスタにより、従来型トランジスタの10倍の性能向上を実証しました。


■ 概 要 ■

  独立行政法人新エネルギー・産業技術総合開発機構 (NEDO技術開発機構) が、「高度情報通信機器・デバイス基盤プログラム」の一環として委託実施する半導体MIRAIプロジェクト (次世代半導体材料・プロセス基盤 (MIRAI) プロジェクト)【プロジェクトリーダー 廣瀬 全孝】は、全く新しい考え方に基づく32ナノ世代LSI用トランジスタを開発しました。
  今回の新構造トランジスタの特徴は、一部で実用化がはじまっている、ひずみSiやSiGeなどの新チャネル材料を用いて、既存の製造工程や装置を用いながら、究極に近いトランジスタ性能を引き出すことができる点にあります。

  2013年に量産が開始される32ナノの微細化世代においては、様々な物理限界により、現在の構造ではトランジスタの電流駆動力が向上せず、結果としてLSIの情報処理速度が頭打ちになってしまうことが懸念されています。一方、駆動力を高めるため電源電圧を高めれば、消費電力が増大し、温度が上がりすぎる問題が深刻になります。

  半導体MIRAIプロジェクトでは、低電圧で究極に近い電流駆動力をもちながら、既存のSi LSI製造技術で作製が可能な「超薄膜ひずみGeチャネル構造トランジスタ」の研究開発に成功しました。

  この新構造トランジスタを作製するために、「局所酸化濃縮法」を開発しました。これは、絶縁膜上に形成した低Ge濃度のSiGe層を局所的に酸化して、100%に近いGeになるまで濃縮する (Ge濃度を増大させる) ことで、圧縮ひずみをもつ超薄膜ひずみGe 層を作製する技術です。この技術の特徴は、簡単で従来のSi LSI製造プロセスと整合性のある手法でありながら、従来技術では困難であった絶縁膜上のひずみGe薄膜が容易に形成できることです。Ge層の薄膜化は、32ナノ世代に対応可能な厚さ4.5nmまで可能であることを実証しました。
  この方法で作製したひずみGeチャネルをもつトランジスタで、通常のSiトランジスタの10倍の電流駆動力 (キャリア移動度) を達成しました。SiをGeに置き換えたことによる性能向上に加え、圧縮ひずみの効果を利用していることが特徴です。表面チャネル型pチャネルトランジスタとして、世界最大の移動度を実現しました。

   この成果の詳細は、2004年6月17日に、米国 Honolulu, Hawaii (Hilton Hawaiian Village) で開催された ”2004 Symposium on VLSI Technology” (VLSIシンポジウム) において発表いたしました。

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